封印

 少し前に、パパと私の母の話をしていた。母は何でもできる(手作りグッズやらお料理やら)、と言ったら「じゃあ(私は)何ができるの?」と聞かれた。それ以来、ずっと考えていることがある。


 玲菜が大きくなったらきっとパパと同じように聞かれる日が間違いなく来る。何のとりえもない私。その日が来るまでに何か身に着けるなり、形にしなければ・・・そう思った時に一番勉強したいのがやっぱり「ハープ」だった。


 カバーを掛けているとなかなかやらない、と思い、常にカバーを外しておき、妊娠前に再開した練習だったが、最近はまたもやご無沙汰。昨夜はついに事件が・・・リビングにいた私の耳に「カンカン」と物音が。パパの部屋に玲菜がいるのはわかっていたからすっ飛んで行ったらハンマー(弦のチューニングをする道具)で本体を叩き付けているではありませんか!!!


 近くにいたパパはゲームに夢中で知らん顔。自分の物を叩かれてるんじゃないから関係無い、とばかりに・・・。そんな二人にあまりにも頭に来たのでその場でカバーを掛け、譜面台もたたみ、楽譜もしまってしまった。あ〜、これであと何年封印になることやら・・・。


 玲菜に「ママはハープが弾けるよ!」と言えるようになる日が果たして来るのかどうか・・・何もできない年寄りには絶対になりたくな〜い!!